日曜に、例のアル中の義従兄が、自宅アパートで死体で発見された。これは俺が介護してる姉妹の妹の子供(養子)ってことで義従兄と書いたわけだが。

日曜に事業の関係で外出して打合せしているところに叔母から電話が来た。
「忙しいところ済まないけど、大変なことが起こった」
と、声のトーンが大分上ずってて、ただならぬ感じがしたんだ。

この義従兄のことは何度も書いたけど、兎に角叔母夫婦と仲たがいして10年以上音信不通の状況だったのを、俺が去年の春に探し出したのよ。伯父が危篤で何とか死に目に会わせたかったんだが、間に合わなかった。それでも、養子とはいえ叔母にとっては唯一の身内ってことになるわけだから、探し出して会わせて良かったんじゃないかって思ったわけ。実際、叔母も気がかりだったので会ってよかったと言ってくれたし、それはそれで余り気にしなかった。少しでも87歳という高齢の叔母が生きる張り合い、みたいなものを感じてくれたらそれでいいと思ったしな。

ところが、こいつ、相変わらずの酒三昧の日々。
「俺は17の歳から休んだことないぜ」
なんて数十年ぶりに会った俺に対して自慢する始末。生活も落ちぶれて生活保護を受けてたしな、だいぶ前に離婚して一人娘にも愛想をつかされて孤独な生活をしてた。
そのくせ、義母のことは忘れられなかったらしく、探し出して会わせてからは、何度も義母を訪ねて親子らしい関係がようやく戻ってきたかな、と安心してた矢先、パッタリと連絡が途絶えたのよ。
それで今年の1月に、アパートを訪ねると、なんと妊婦よりもはるかにデカいお腹を抱えてビールを飲んでる始末。
「あんた!何やってんだ!?すぐに医者だろ!死ぬぞ!」
と言って叱りつけ病院へ。
病名は「アルコール性肝障害」だって。要するに酒の飲み過ぎで、肝障害を起こし腹膜炎を併発して腹水が溜ってしまって身動きできなくなったってこと。
なんて野郎だ!このままじゃ、肝硬変か肝癌で死ぬ一歩手前じゃねぇか!ってな。

約1カ月の入院加療でなんとか腹水も排除でき、退院となったわけだが、このとき、コッテリと説教して、脅かして「今度飲んだら死ぬぞ!分かってんのか?」ってな。こいつには3~6歳くらいまで、いじめられた記憶もあって、倍返し、じゃないけれど、本当にきっちりと言って聞かせたのよ。
その後、何度か「おかあちゃん」なんて言って叔母のところに来たりして「おかあちゃんの面倒は俺が見る」って言い放って帰ったんだ。冗談じゃないぜ!歩行できない叔母の面倒は俺が見てるし、第一お前が入院するときも全部俺が面倒みてるやんか!なのにその言い草かよっ!って結構憤りを感じたが、ぐっと堪えてな。

そして退院から2ヶ月後、創価学会に入信したって聞いたよ。それで学会員の叔母は大喜びでな、まぁ、それはそれでどうこう言う必要もないし、当事者が良ければ、また叔母が嬉しいならそれでいいわけだよな。俺も、学会に入ると、あそこはほら、会員同士のつながりが強いから少しは監視しあってくれるはずで、酒がやめられたら立ち直れるかも、なんて思ったよ。
けど、それから1ヶ月もしないGW開けにまたしても同じ症状で入院した、と叔母から連絡をもらった。この馬鹿野郎は、学会に入信して安心したのかすぐにまた酒が始まっちまったんだ。それで、今度は前回の倍くらいの腹を抱えて身動きも出来なくなったらしいのよ。
まぁ、仕方なく入院手続きをしていろいろやって保証人になって・・・またしても面倒なことになった。

流石に、俺も、今度は呆れかえって、「いい加減にしろ!」と病室で怒鳴って、担当医にもきっちろ「クンロク」を入れたよ。医者がもっと厳しいことを言わないと、また同じこと繰り返すよってな。そうこうしながら今度は叔母が、血糖値が急激に上がって緊急入院だよ。叔母に呼ばれて救急呼んで、同乗して義従兄の入院する病院へ。そこで親子がご対面だっていうんだから洒落にならんての!
まぁまぁ、それでも二人とも大事に至らなかったので良かったんだが・・・。

それで退院して2ヶ月足らず、またしても叔母のところに連絡もなくて、「涼しくなったら俺が様子見て来る」と言ってた矢先、学会員が2日(日)の午前中に様子を見に行くと、チャイムを鳴らしても出てこないし、窓側に回って中を覗き込むと、何やら異臭がする、ということで救急車を要請。救急隊が緊急で中にはいると、すでに亡くなっていたと・・・。それで叔母から電話か来たというわけだ。

すぐに打合せを切り上げて現場に駆け付けると警察官が現場検証をしてた。身内と名乗って事情をきいいて、遺体を見ようとして中に入ろうとすると「見ないほうがいいです」と警察官から制止された。確定ではないけれど、状況から死亡したのは8月20日前後だと。この夏の高温下でエアコンは入ってなくて、テレビはつけっぱなしで、ベッドで雑誌を読みながらの姿勢で亡くなったということだった。

それでも、後のことを考えると、そのままにしておけず警察の制止を振り切って靴に(警察の用意した)ビニールを巻いてワンルーム奥の仏壇から「ご本尊」といわれる学会の巻物みたいなやつと、警察官から提示された財布や小銭を受け取って出てきた。もちろん見ないようにはしたものの、すぐ1メール脇に横たわっているわけで、見えちまうよな。俺もそういうのは初めてだし、この異臭も凄いとかのレベルじゃないし・・・。人間ってこうなっちまうのかぁ・・・ってな。もう、ほとんど悪夢としか言いようがないぜ。

いま、まだ遺体は警察にある。死因の確定は出来たらしいが、養子ということもあり身元確認に手間取ってるらしく、今週中には引き渡せるとのこと。ってことはそれから、葬儀、火葬、埋葬はもちろん、部屋の片付け等、公共料金の解約、そして大家への引き渡し、クリーニング等の処理も、すべて俺がやらねばならんのよ。何といっても叔母にとっては俺は最後の身内だからなぁ・・・。

しかし・・・兎に角、体調を崩してしまって、あとは異臭が鼻について、あの光景が目に焼き付いて眠れんし・・・参った。しかも、叔母も弱ってしまって・・・。

というわけで、今週はもう、株式投資どころじゃなくなっちまったのよ。それでも気が紛れるかなと思って今日の後場はザラバを見たんだが、気合いなんか入ろうはずもなく、いい加減な買いポジ建てて、このままじゃ、明日は大火傷だな。

死ぬ直前まで酒は飲んでたらしい。警察官が検証でレシートを発見したからな。それに、新聞は19日までは引きとってて20日からは玄関ドアの下に落ちたままだったらしい。そこから察する推定死亡日時ってことだよ。でも、エアコンのスイッチは入っていなかったから、熱中症の疑いもあるみたいだ。

けれども、もう何も言わんよ。好きな酒飲んで死ねたんだから、本望だろうよ。
 

これを出してくると思ったぜ!というか今の不確定要素の塊のような相場でははっきり言ってこれしかない。俺のワンナイト・ギャンブルもこの範疇だからね。 これは大推奨だな。
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