とにかく老人介護ってのは厄介だ。第一、介護されるような老人ってのは、風呂にもろくに入れないから臭いし、オムツなんかしてて汚いし。その上、世話をすればするほど我儘になってくるし、嫌というほど昔話ばかりを聞かされる。喜怒哀楽が激しいんでついて行けない面もある。俺の場合異性だから、老女も遠慮があったろうけど、それでもやってられんし。まして在宅独居だったから、部屋もきれいとは言えないし、乱雑極まりない状況。そこで、不自由な手で「お茶どうぞ」と出されても、とても飲む気がしなかった。
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しかも、行くたびに実母の悪口を聞かされて嫌な思いをしたし、「なんでこんな介護引き受けたかなぁ」と後悔の連続だったのよ。

2年半で都合、老女に家に150回以上通った。しょっちゅう問題を起こしたしな。そして2時間は話し相手をしてきた。けれど、そのたびに「元気になった」とヘルパーさんやケアマネから言ってもらえたんだ。それが、励みになったのは事実です。

要するに、人間関係なんだと思うのよ。そんな老女だって、独居はかわいそうだし、寂しいだろうし。いくら憎まれ口をたたいたって、所詮、残りの人生なんてないも同然で、人生の最後くらい安心して逝ってほしいと思ったし、その権利は誰にでもあると思ったわけよ。半年くらい通ってると、その老女の汚さも臭さも、なにもかもが気にならなくなったし、俺は俺で冗談言ってかまってみたりしてな、結構楽しめるようになった。そして1年をすぎると、説教もするようになった。学会員なんですぐに題目を唱えれば・・・なんて言い出すんだが、その辺もするりと避けられるようになった。

だからさ、子育てでも介護でも、なんでもそうだけど、紆余曲折があってもある程度許容される人間関係を作れないとだめなんだよ。いまでは「ババア、死ぬ時は、俺が看取るから。安心して死んでくれ!」なんて言えるようになったしな。

どんな人生であっても、90年も生きたら、立派だろ!?やはりそんな人には敬意を感じられなきゃダメだと思ってる。生きるってのは、ほんと、苦しいし辛いことだし。そんなの、(ある程度生きてたら)誰だって実感してると思うのよ。そういうものに耐えて、人間ってのは、ひっそりと死んでゆくわけだよ。最後に「よく頑張ったよ」と言ってやりたいと思うしな。死ねば死んだで後が大変なんだけど。それももう慣れたからなぁ・・・。

だから、ザラバが終わるとすっ飛んで行って、いろいろ世話して戻ると7時すぎることもしばしばだったし、特に夏から11月までは、マジ、辛かったよ。幸い悪運強くて負けなかったからよかったものの、常に「ヤラレ」を覚悟してた。その辺の経緯はもう書かないけど、苦労の甲斐があって、その老女はなんと「特別養護老人ホーム」への入居がかなったのよ。周囲の人々に恵まれたというか、いろいろな幸運も重なって、最後はトントンと空きができて優先順位も上がって入居できた。いまでは、床暖房ツキの個室で、優雅に生活してるもの。もちろん、看護師も常駐で常に(24時間)ケアが受けられて、入浴は週二回になって、食事も栄養士と医師と打ち合わせて「味の濃い、本人の希望するものを」と了解をとったから、三食残さず食べられて、独居当時よりも元気で生活してる。

「ここが自分の家と思って慣れなきゃ」と言ったら憂鬱な表情を浮かべたけど、友達もできて、快適な生活なんで、コロっと変わっちまってさ。でも、これで、ある程度俺の介護の役割はこの老女に関しては一区切りとなったわけだ。

書けないことはもちろん山ほどある。本当に大変な2年半だったしな。次は三姉妹の二女(三女は亡くなった実母)の番だ。そして親父がいてそのほかに2名・・・。平均年齢89歳って・・・相場と同じでいつ何が起こるか分からんけどな(苦笑)
 
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